大阪地方裁判所は14日、日本の大手化学メーカー 積水化学工業の元社員がスマートフォン関連技術を中国企業に漏えいした、不正競争防止法違反の罪に関する裁判があり、元社員に対し、懲役2年、罰金100万円を求刑したと 産経新聞 が報じた。
それによると、積水化学工業に努めていた元社員は、2018年から19年1月にかけて、3度に渡って積水化学工業の営業機密にあたる電子材料の「導電性微粒子」の製造工程に関する技術情報を中国・広東省にある企業 潮州三環グループの社員に送った、不正競争防止法違反の罪に問われています。
2021年7月13日に開かれた、大阪地方裁判所の論告求刑公判で検察側は『会社に多額の経済的損害を与える危険性があった』として、懲役2年、罰金100万円を求刑。弁護側は起訴内容を争わず、執行猶予付きの判決を求め結審し、2021年8月18日に同じ大阪地方裁判所で判決が言い渡されます。
日本では、競合他社に情報が渡った事件が相次いでおり、場合によっては信頼回復する時間を要することから、社員のうちから、他に情報を渡さない社内教育を徹底する義務が今後、企業側に大きく求められると考えられます。